-絶え間なく鍛えた者だけに栄誉が訪れる-

2008-11-29

国民栄誉賞に思う

現役引退後にTV出演が増えている高橋尚子。

もし、独立しなければ今でも国内最強の女性マラソンランナーだろうと信じて疑っていない。そういう信者の僕ではあるが彼女の現役引退には少々ガッカリしている。

「あきらめなければ夢は叶う」という心情は、誰もがなかなかそうはならない現実との狭間で持ち続けたいと願っている。
そう言い続けてきた彼女が先にあきらめてしまった印象を拭えないからだ。

確かにシドニーの金メダルには国民は熱狂した。金メダルは日本陸上界の悲願であったろうし、国民の期待でもあったろう。
彼女は国民栄誉賞を受賞することになるのだが、僕は「それはちょっと違うんじゃないのかな」と思っていた。

アスリートとしての彼女の実績は立派だ。超一流だ。

国民栄誉賞は

「広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があった方に対して、その栄誉を讃えることを目的とする」
だそうだ。

比較してはいけないのだろうが、女性アスリートとしては「谷亮子」(旧姓田村)の方が遙かに尊敬にあたいすると思っている。
独身時代、結婚後、出産後にいずれも世界の超一流アスリートとして活躍、実績を残しているからだ。
特に女性にしかできない出産を経てからも世界の頂点にあって、その実績が出産以前と変わりないというは驚嘆するしかない。
オリンピックで金2、銀2、銅1の彼女であるが、国民栄誉賞は受賞していない。国民栄誉賞の目的に照らしなんの不足があるというのだろうか。そういう女性の姿は「広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与える」に該当しないとでも言うのだろうか。


僕は高橋尚子にも頑張って欲しいと思う。
綺麗に着飾ってTVに出ても良い。おいしいものをたくさん食べてデブになっても良い。

でも、できる事なら早いところ結婚して、子供を産み、東京マラソンで2時間半くらいでサラリと走ってもらいたい。

彼女がマラソンを走り続けることは「広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与える」ことに繋がっていると思うからだ。

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