-絶え間なく鍛えた者だけに栄誉が訪れる-

2008-07-28

第36回釧路湿原マラソン-惨敗、復活、思わぬ伏兵登場-

昨日、釧路湿原マラソンに行ってきた。
前日はGarminを充電する等所持品について準備を完了し23:00に就寝、03:50ころ起床、軽い食事と洗顔を済ませてはせがわさん、しなそばさんをピックアップして釧路へ向かう。
道中は大笑いしながら談笑、楽しいひとときを過ごした。白糠町でトラックとワンボックスカーの正面衝突事故があり、事故処理の為、やや車の流れは悪かったものの渋滞というほどでもなかった。

昨年と同様に時間帯に出発、昨年よりも少し早く競技場に到着となったが駐車場所は昨年よりも競技場から離れた場所に誘導された。
ichanさん達も似たような時間帯に出発している筈なので、ichanさん達が到着するのを携帯電話で連絡を取りながら駐車場で待つ。
カッチさん、カナダさん、スコップさん等も到着し、今日は天気も良いので、いつもの屋内ではなく競技場スタンドに陣取るとのこと。
ichanさん達の到着をまって、スタンドに乗り込む。
Ogamanさんが登場するが様子がおかしい。覇気というか生気がない(笑)。さては昨夜やりすぎたな。

スタート前
着替えをしたり、トイレに行ったり、うろうろしてスタンドに戻り、Garminをセットしようと探す。無い!!
これはペースを知るための生命線。車に探しに行くも無いものは無い。きっと、昨日荷造りの時に入れるのを忘れたのだ。そういえば、車に探しに行ったときにかくてさんと会った。かくてさんはどこに行ったんだ?

忘れてしまったものは仕方がないので、はせがわさんとしなそばさんを連れだってトラックを2周して軽くアップ、その後集合場所へ移動。
カナダさんも既に集合場所へ来ているが様子がおかしい。Garminの電源が入らないトラブルに見舞われている。ああ、このトラブルは知っているのだが、対処方法を忘れてしまった。たしか複数のボタンを押しながら電源を入れたはず...いろいろとやるが状況は改善されない。これで二人ともペースの指標を失ってしまった。

しかし、カナダさんにはスコップさんがいる。僕には、カッチさんがいるがどこに並んでいるのか見あたらない(笑)。まぁ、カッ飛び爺はちょっとあてにならないところもあるし、自分にはS610iがあるので心拍数レベルでペースを把握しようと腹を決める。
カナダさんとのバトルはともかく、僕は5分をちょっと切れたペースで30kmがしっかり走れるのかが問題。先日のハーフでも、練習でも結果として、5分を切るペースで走れていないのだ。

スタート後
0~5km
10秒前のコールもなく、いきなりスタート(笑)。
僕は前の方に並んでいたので、邪魔にならないようにそこそこのペースで走り出す。僕の前にはカナダさん、スコップさんがいる。
僕は5:00/kmをちょっと切るくらい。カナダさんは5:00/kmの設定ペースだから、僕がカナダさんの前にいないとおかしい。しかし、ペースはどうも速そうだ。現に1kmのLAPは4:26/kmというタイム。少し下がりたいのだが、カナダさんはそのままのペースで行くことにしたらしい。
2km地点でも、さほどペースは落ちていなかった。カッチさんが後方からやってくる。設定ペース通りだと言うが、どこからスタートしたのだろうか(笑)。カッチさんは4:48/kmの設定ペースを堅持しつつ、次第に前方へ行ってしまう。
なんかいつのまにかしなそばさんと併走していた。5kmの看板が見つからないという話をしていたが、しなそばさんは見つけたらしい(笑)。
給水のコップを取り損ね、ほぼこぼしてしまう。残った水をのどに流し込んだ。
(00:24:30/00:24:30)

5~10km
いつのまにかichanさんも来た(汗)。JogNoteの記録によれば、かなり回復傾向という様子は分かったが、実は並んで走ることになるとは全然思っていなかった。足取りは確かで呼吸に乱れや苦しさがあるようには見えない。これは今日はおいて行かれるかも...とちょっとだけ思った。
カナダさん達はまだ視界内にいてペースを落とす様子はない。変だなぁ、設定ペースより速いはずなのに(苦笑)。
僕は心拍数155~163の間で、洞爺湖マラソンと同じような感じ。心拍数の割には洞爺湖マラソンよりも速度は速く、だいたいのところ設定ペース(5kmまでのタイム)のようだしこのままキープ!と決める。
道中、ウォーカーや沿道の声援に「目」「手」「声」で返礼する。ichanさんが言うには「サロマの時に思ったのですが、応援しても反応がないとツライものがある」とのこと。また、「応援する方はランナーの目や表情のちょっとした変化が分かります」ということだ。ああ、そうだよなと思い。できる限り返礼するように心がける。
7.5kmのスポンジで頭、太もも前部、首筋を冷やす。
そろそろ往路の撮影スポット。カメラマンを見つけては手を振ったり、手を挙げたりとやってみたが撮影してもらった実感なし(大笑)。
カナダさん達はまだ視界に入ったままだ。
(00:24:16/00:48:47)

10~15km
速いランナーはそろそろ来ますよ。とichanさん。はせがわさんがトップで来ちゃったりして(笑)。と話していたが、まんざら笑い事でもない。はせがわさんならひょっとするとひょっとする。
この区間は折り返しのランナーとすれ違うことが出来る区間で気に入っている。
17.5kmの給水、給食所では既にスイカ、バナナの準備が完了に近づいている。スコップさんが「かあさん、あとで食べに来るからね!」と元気いっぱい、愛想いっぱいだ。給水所担当の高校生のみなさんになんかギャグかましたみたいだが、スベッたみたいだ。もし、じろーさんが近くにいたら「グランド1周!」と言われたに違いない(大笑)。

さぁ、いよいよ先頭のランナーが来た。招待のカネボウの選手だ。はせがわさんじゃなくてちょっと残念。
とにかく知った顔が来たら応援しようとすれ違うランナーを凝視する。来た!はせがわさん。ちょっとキツイ表情で、結構な本気汁モードだったり。車の中では「走り込みの一環ですから」と言っていたが、ピストルが鳴ると本能がそれをゆるさないよねとしなそばさんと話ながら走っていた。
その後、鬼さん、カッチさんを発見したが、かくてさんは発見できなかった。そよ風さん、おまちゃさんを発見。速い!洞爺湖マラソン以後の練習をJogNoteで見ていたが、練習の成果をいかんなく発揮している。

12.5kmのスポンジで太ももを冷やした時、ランパンがたっぷりと濡れて足に張り付く。体に布がピッタリと張り付くのはちょっとストレスになる。なんとなく邪魔なのだ。

15kmは折り返して直ぐだ。
カナダさん達はまだ目前にいる。
(00:24:12/01:12:59)

15~20km
15kmの給水を取ったあと、折り返し直前のランナーの中にOgamanさんを発見。苦しそうだ。きっと二日酔いのアルコールが沸き上がって来ているに違いない。加えて、この晴天、ドランカーには天敵ともいえる状況。
この区間は全体として、常識的には下りの筈なんだが、いつも全体的に上っているのではないか?と感じる。
カナダさん達が段々と接近する。僕のペースは変わっていない。カナダさん達のペースが落ち始めたのだと思う。その差、3m。スコップさんの話し声が聞こえる位置に上がってしまった。スコップさんは走りながらも相変わらず愛想たっぷりにデジカメで写真を撮ったり、追いついたしなそばさんが代わりに写真を撮ってあげたりと賑やかに走る。でも、僕は気がついていた。スコップさんは僕の位置を確認し、僕とカナダさんとの距離関係を測っていたのだ。なにやら、スコップさんがトーンを落としてカナダさんに伝言する。カナダさんは決して振り返らない。僕の位置が気になっている筈だ。でも、どこにいるかはスコップさんが教えてくれるので見る必要なない。
それでも、僕はカナダさんに直接目視されない場所、カナダさんの左斜め後ろを走る。カナダさんは後ろを見るときに右側に首を回してみるクセがある。右側に回しても容易に見えない場所に位置取ったのだ。
どうしたことかジリジリとカナダさん達との距離が詰まる。おかしい、そんなにキツイ傾斜はない。罠?
ははぁ~ん、僕を先行させて、逃げるニンジンに仕立てようとしているな。ならば、僕も少しペースを落とし来るべき時に備えよう。

カナダさんの足取りは軽やかだ。ペースが落ちたのではない。
これは思わぬ心理戦になってしまったな。後方にいる僕はカナダさん達の一挙手一投足を観察できる。しかし、スコップ参謀が的確なアドバイスをカナダさんに送っている筈だ。この参謀はなかなか手強いぞ。多分、20kmの給水でなにかが起きる。22.5km地点はスポンジ地点。タイムロスはそう多くないのだ。
僕の足はまだ大丈夫(ちょっとふくらはぎが張っている感じがするが)だ。
カナダさん達は目前。
(00:25:45/01:38:44)

20~25km
なにかがあるかもしれない20km給水地点。
22.5kmをパスしようと、ここでシッカリ給水しておく。
が!?
しまった!先に行かれた。ちょっとの隙に差がちょっと広がる。やばい。
おいていかれるのはものすごくやばい。
慌てた給水とペースアップで呼吸が乱れるが、距離感が一定になったところで一息入れられた。ちょっと揺さぶられたかな?
確か、22.5kmまでには上りがあって、だらだら下り、橋を渡り、河川敷地に入る。もう一回、上りで来るなと覚悟を決める。
またジワジワと差が広がりそうな気配。上りでの仕掛けるのは定石だろうが、スコップさんは僕が特に傾斜に弱いのを知っている。
カナダさんだって、イッパイの筈。頑張れ、Keep Going,Keep Going念仏を唱えながら頑張るがジワジワと離される。「なーにぃーーっ、やっちまったなぁ(クールポコ風)」。
橋を渡る時、河川敷に入るカナダさん達を発見。差は200m、今日のレースは30kmだ。フルマラソンならまだまだだが、30kmならこれ以上はまずい!
僕も橋を渡って河川敷地へ...
ぶはぁっ!(向かい風)
こいつはしんどい。約2kmほどこの向かい風の中を走る。かなりめげる。心底めげる。それでも頑張る。心拍数は上がるが速度は風に負けて上がらない。
河川敷地を左折して一般道に入る。300mほど前方を左折していくカナダさん達を発見。もうちょっとで25km地点だ。
ふくらはぎの張りが一層ひどくなった感じがする。ぱんぱんだ。
でも、まだ足は動く。離されるな。頑張れ。あと3km頑張れ。
カナダさん達は他のランナーの陰になって見えない。
(00:23:34/02:02:17)

25~30km
あと5km。このまま行けば2時間半は切れる。
給水を取る。先の5kmで頑張ったせいか、コップ3ついただく。ロスだ(苦笑)。
水を飲んだ瞬間から、足が重くなる。ぐへぇ...
頑張るしかない。でも、完全に速度は遅くなっている。7分/kmじゃないのか?と自分でも思った。
完全に足は止まった(感じがする)。けど、不思議と歩きたいとは思わなかった。というか、むしろ、ここでは沿道応援もあり歩く勇気がない(笑)。
ふくらはぎはかなり厳しい。足があがらない。特に左足で一歩一歩ブレーキをかけながら走っているような感じがする。
どんどん後方のランナーに抜かれる。僕は相当遅くなっていることを自覚する。どれくらいのペースなんだろうか?
2時間半に間に合うのか?
27.5km地点の給水も普通にとる。
あと15分。

ichanさんが後ろからくる。頑張れば30分(2時間半)切れますよ。と声をかけられる。

また、ここ(27.5km給水後)ですか!ここになにかありますか!

と思った瞬間。ichanさんがクールに一言
「あ、最後はちょっと長かったですね」

くじけそうになる。いや、くじけていたかも。
それでも、病み上がりにアッサリ行かれてなるものかと、もう一度頑張る。頑張ったつもり。
ああ、病み上がりって言っても、術後半年以上経っているし、練習再開してから半年以上経っている。ichanさんを侮ってはいけない。もともと、僕が頑張っただけで先着できるお方ではないのだ。
ichanさんにおいて行かれる、行かれないはどうでも良い。2時間半を切りたい。

ふくらはぎは張っているがどこか痛いところがあるわけではない。でも、足は明らかに動いていない。まずいなぁ...もう抜かれるの嫌だなぁ...とか思いながら運動公園の通路に入る。あと1.5kmくらいだろう。

残念。2時間半には間に合わない。

間に合わないからと言って、ゆっくりにゆるめるのは武士道精神に反する。できることをする。頑張れ!
(と思っていたが、惰性で走っていたかもしれない:苦笑)
(この時、僕は背後に潜む魔の手の存在にまだ気がついていない)

競技場に入る。残り300mだ。ふくらはぎが張って足は動かない。前に3人ほどのランナーが見える。頑張れば抜けるかもと思うが、2時間半もの間同じコースを走って来た仲間だ。健闘を称え合い、敬意を表し差を詰めることはあっても順位を脅かしては武士の情けもない輩となる。

とそのとき、背後から「はぁーはぁー、はっ、はっ」と息づかいが聞こえる。
ぬぬ。それは僕を抜こうとしていますね。
前のランナーとの差は10m程度。前を抜かぬよう、後ろから抜かれぬようペースを上げてみる。

「はぁーはぁー、はっ、はっ...」まだついてくる。
そういう事情があって抜くのは嫌だったが、抜かれるのはもっと嫌だったので、直線100mでグッとW.S風に走る。あれだ、LSDの仕上げにW.Sをする練習は良いかもしれないと思いながらゴール。
(00:29:45/02:32:00)

ゴールではカナダさんがいた。胸のチップを外し、カナダさんに軽く挨拶し、完走後のドリンクをもらいに行く。喉が渇いている。その場で1本飲み干し、おかわりをもらう。更にもう一本。係の方にあと2本もらえますか?とお願いし、2本もらう。歩きながら飲み干しておく。

あとから聞いた話だが、

  • カナダさんは2時間27分(見事に惨敗を喫する)
  • ichanさんは2時間31分(見事な復活劇の生き証人となる)
だったそうだ。カナダさんは洞爺湖マラソンでサブ3.5狙いで激走した実力を余すところ無く発揮した。立派に5分/kmをコンスタントに切れるランナーだ。
ichanさんは、その穏やかなお人柄と口調でオブラートをかけていたが、日々研鑽を積み見事に復活ののろしを上げた。

そうそう、競技場に入ってからの「はぁーはぁー男」はOgamanさんだったらしい(笑)。その差、2秒というから4mくらいなのだろうか?
前夜祭で飲み過ぎ、完全二日酔いの状態でもシッカリ走れるという類い希なランナー。もし、二日酔いでなければどれくらいのタイムで上がってきたろうか。
日本全国のランナーに知り合いの多い環境で、なにかと宴会に行く機会が多いと思う。
「お付き合いをほどほどに」というつもりは全くない。お付き合いすることと飲むこととは別の話です。

割り勘負けを恐れて飲むよりも、走後のイッパイ「ぷはぁ~っ、美味い」

を実践してください(大笑)。

また、JogNoteによればむらまーちゃんが2時間37分という立派なタイムでゴールした。僕の5分後だが、5分という差はフルマラソンにおいては無いも同然。
Ogamanさんとの直線バトルは偶然の産物だが、むらまーちゃんとの逆転は許すまじ。思わぬ伏兵というか好敵手の存在を知るレースになった。
そして、なによりカナダさんをしっかりサポートしたスコップ参謀の存在にはただただ脱帽(脱毛ではない:笑)である。

そうそう、そういえばJogNoteによればカッ飛び爺は139分(2時間19分)だったそうだ。
あれれ?確か、設定タイムは4分48秒/kmだったハズ。4分48秒×30kmは2時間24分。それよりも5分も速いぞ。また、どっかで気合いが入ってペースアップにしたに違いない。
記録に対する執念というか情熱は老いても劣るところがない。すばらしい還暦ランナーだ。
しかし、そうであるが故にカッチさんはペースメーカーに向かないと思う(大笑)。

さて、レース後のBBQについては別記事の予定。さらに恒例の一人反省会だが、レース中についてちょっと考えただけではサボった点は見あたらない。目標が達成できなかったのはレースそのものよりもそれ以前に問題があるようだ。もう少し、あらゆるデータを整えてから反省を書きたい。

6 コメント:

匿名 さんのコメント...

たしろさん、ゼッケンの数字の合計は11でしたか?

匿名 さんのコメント...

いや~楽しませて頂きました。
そうでしたか、伏兵の謎が解けました。”たぅしかにぃ~”・・DAIGO風に。(^^♪

たしろ さんのコメント...

To:さいとうさん
おはようございます。
1451ですので、合計11で間違いないですよ!

たしろ さんのコメント...

To:ichanさん
楽しんでいただけて嬉しいです(笑)。
まぁ、そういう謎だったのですが...

匿名 さんのコメント...

む。やはり。
写真がありますがどうしましょうか。
メールで送ろうとしましたが、でっかいファイルは受け付けませんと蹴られました(笑)

たしろ さんのコメント...

To:さいとうさん
おおお、ありがとうございます。
後ほど別のメアド(Gmail)をお知らせしますので、そちらならば大丈夫だと思います。
メールで送付ください。