-絶え間なく鍛えた者だけに栄誉が訪れる-

2008-09-03

2008北海道マラソンの反省-当日の実施プラン-

いよいよ当日。
攻略法と自分の能力を照合して、ペース配分と持久力で臨むことは決まっている。その対策は練習でした。思い返せば足りなかったかもしれないが、今更どうなるものでもない。
当日朝の天気予報は晴れ。予想最高気温は27℃の予報をTVで観た。しかし、空を見上げればどんよりと曇り。気温も本当に暑くなるのか?と疑いたくなるほど涼しい。

ま、暑くなることを覚悟で自宅を出発。
自宅からは冷却・飲用を兼ねたアクエリアスのチアパックを二つとおやじが握ってくれたおにぎりを3つ忘れずに荷物に入れて出発している。

レースペースについて
JRの列車の中、地下鉄の列車の中で自分のレースのペースを決めようとコースレイアウトを記憶から取り出しながら考えていた。
大まかに

  • スタートロスは2分だろう。
  • 最初の関門は32分なので、6分/kmで間に合う計算
  • 平坦地なら心拍数155くらいでも間に合うけど、スタートから1kmで約2kmの上り区間があり、その間に40m上ることになっている。上りの間は160~165で良いな。
  • 5kmを過ぎると後は概ね27kmくらいまで総じて緩やかに下っている。160よりは上げない方が良い。
  • あとはゴールまで総じて上るのだが、気にするほどの傾斜じゃない。
  • 壁はいつ来るだろう。30kmか、35km手前か、それとも35km過ぎだろうか。
  • 中島公園に入ってから「長く感じる」か「短く感じる」かは行ってみないと分からんな。
  • 平均160で行くとすると案外早くゴールできるかもしれない。暑くなるとその影響が分からないけど
などと考えていたが、既にいくつかの記憶違い、記憶漏れに気がついていない(笑)。

takutoさん、しなそばさんと合流し競技場へ歩く。天気はまだ曇りのまま。「このままだと良いなぁ」とぼやく僕にtakutoさんは「もう諦めましょうよ。暑くなるんですから。暑くなると思った方が良いですよ」と言われておく(笑)。ま、今日日の天気予報は外れない。

競技場に到着したあたりから天気は晴れて来て、既にジリジリと暑いくらいだ。いよいよ道マラ日和か。

暑さ対策について

暑さ対策は「ウエア」「防暑」「紫外線」「冷却」「暑さによる肉体変化への対応(熱痙攣など)」いくつかに細分されると思う。
また、実際の選定にあたっては予想されるリスクが最も少ないものにしておいた方が後悔せずに済むし、なにより良い結果に結び付やすいだろうと思う。
ウエア
○特にシャツについては、単に「ドライメッシュ」というだけの代物では少々都合が悪い。メッシュ構造になっていても、メッシュに汗や冷却用の水が染みて目詰まり?するようでは、濡れたティッシュが肌にピタっと貼り付いたのと同じ状態になり
  • 「気持ち悪い」
  • 「運動の妨げになる」
  • 「皮膚呼吸を妨げる」
  • 「濡れた水、汗が冷えて寒くなるばかりか、腹をこわしやすい」
等のリスクがある。既に持っていたウエアのうち、これらのリスクを回避できるが1着しかなかった。その1着(一張羅)でも良かったのだが半袖であること、色がダークグレーであることから「防暑」の面でリスクがあった為、半袖とノースリーブの中間のショートスリーブのものを調達しておいた。
シャツは上記のその新調のものにした。
○パンツ
パンツは既存の「ユニクロ ボディーテックのショートタイツ」にした。ジョギングパンツでも良かったのだが、冷却用の水を大量にかぶる可能性があったので、ディクトンスポーツまたはワセリンを塗っても汗と水で流れ股ズレになるリスクを回避した。
○靴下
靴下は靴との関係で少々説明が必要だ。僕は足に二つの不安を持っている。
  • 上爪であること(靴下、靴に穴が空きやすく、靴のトウボックスが小さい(低い)と上爪が当たるので白爪、黒爪になりやすい)。
  • 小指第一関節外側が外に張り出し気味なので、シューズのラインに当たり痛くなることがある。
前者の対策としてその防止策を施したものを履いていたが、結局のところつま先の部分だけ「分厚い」靴下を履くのと同じになり、かえって爪と靴下がスレて爪が負けていたという経験があり、後者の対策としてはパイル地の厚手のものはクッションが良さそうで気に入っていたのだが、かえって靴幅が狭まるだけで薄手のものが良さそうだと思い至った。
足の指にディクトンスポーツをすり込み、左足小指の外側には「痛くなる前のバンテリン」を塗っておいた(効果のほどは定かでない)。
薄手の5本指ソックスを新調し、穴あき防止対策をしない状態で履いた。
防暑
○帽子
帽子の効果についてはあまり知らない。ただ、なんとなく「遮光」による頭、後頭部、クビへの防暑効果が期待できるのではないかと思っている。付け加えるならば、帽子を濡らすことにより発生する気化現象で頭そのものを冷却させるいわゆる「放射冷却」が期待できると思っている。しかし、そもそも帽子に対する物欲レベルが低いので、色は白、前つばが大きく、後ろにも後頭部を守るつばがあって、蒸れないような物を用意してあったので、それをかぶることにした。
○手袋
手袋は暑いさなかに必要なアイテムであるのかは疑問に思っているが、今回は夏場用のレーシンググローブを着用する。
防寒ではなく、体の汗を拭くアイテムとして便利なのと、転倒の際に手を擦り剥かないようにと配慮した。
紫外線
○サングラス
いつもサングラスはかける。主な目的は「照れ隠し」だ。あまり辛そうな顔をしているのを見られるのが恥ずかしいので、サングラスをするようになった。後々、naojiさんの教えにより飛来物(主に冬期間の雪)から眼を守ることも目的にし、度入りのサングラスを安物ながら調達し、便利に使っていた。ところが、今回会場に来てサングラスのオーバーレンズをイエローからミラーブラックに交換しようとしたら、フレームとレンズを固定するパーツが壊れてしまった。照れ隠しはともかく今日は晴れ。眼が紫外線に負けるかもしれない。サングラスのパーツに不安があったので、バックアップとして持って来ていたユニクロのサングラスをかけ、眼の紫外線対策とした。
○UVクリーム
釧路湿原マラソンではたっぷり日焼けさせてもらい、後々ヒリヒリで悩まされた。今回は、シッカリ持参。
しかし、塗るのが面倒で結局使わず。
冷却
冷却方法としては、いろいろなランナーが色々なアイディアと工夫を施している。カッチさんとカナダさんはバンダナを一部袋状に加工して、中に氷りを入れるようにしている。氷りは給水所でもらうらしい。
また、晴れさんはアクエリアスなどの飲料水のチアパックを凍らせたものを持参。頭やクビの冷却用に使い、溶けたら飲むという合理的な方法だ。レジ袋に入れて手に巻き付けるので案外邪魔にならないのだそうだ。
僕は後者のチアパックを採用した。
○アクエリアスのチアパック
冷凍してあったものをセブンイレブンで買い、冷凍されていなかったものをセイコーマートで入手、実家の冷凍庫で凍らせ、それを持参した。
○給水、スポンジ
大会サイドが用意してくれているものはありがたく受けておけ。
・給水ポイントでの注意事項を確認しておく。これは釧路湿原マラソン終了後にスコップさんに言われたことだが「給水は止まってしない方が良いですよ」ということだ。多分、これは二つの意味があると思う。
..立ち止まることはタイムロスになる。また、停止からスタートするという筋肉の初動には思いの他パワーを使う。これは無駄だ。
..立ち止まることは後続者との接触の確率を高くし危険である。怪我でもしたら棄権である(というグランド3周分の駄洒落を込めていると思う)。
・スポンジの使い方についてもスコップさんから「スポンジは含まれた水を絞って自分を冷やす他に体に付いた水気(汗、かぶった水)を拭き取る効果があります。体についた水分は皮膚呼吸を妨げるロスになるので、私は使い終わったあともパンツに挟んでおいて、小まめに汗等を拭いています」と別海で教わった。
痙攣対策
痙攣というととよころサーモンマラソンを思い出す。2年連続してフルに挑戦、2度とも35キロ過ぎに痙攣で走れなくなり、サブ4は達成できなかった。
最初の挑戦の時、スーパーペガサスさんにペースメーカーとなっていただき、良い具合に進んでいたのに痙攣にやられた。ゴール後スーパーペガサスさんに「熱痙攣じゃないでしょうかね」と言われた(熱痙攣)。確かにあのときは暑かった。
痙攣対策については「芍薬甘草湯」(しゃくやくかんぞうとう)という漢方が良いとichanさんのお勧めだ。なんと言っても痙攣してからでも効くらしい。しかし、僕は息子から教わった「重曹」を使用している。予防的に使っているが、痙攣してからも効くのかは不明だ(重曹の効果について)。
○重曹
とりあえず、スタート前に服用、20km過ぎに服用する計画。
○アスリートソルト
マラソン中の痙攣は体内の電解物の欠如により発生するものらしい。特に大量の汗をかき、大量の水を飲む場合は水だけでは電解質が体内に希釈される一方となり、痙攣の可能性が増大するらしい。
ウエストポーチに入れ、レース中、2、3度摂取しておけば大丈夫だろう。
○給水
上記のような事情があるので、水だけ飲むのは危険。水は口をすすぐ、身体や頭にかけて冷却するという用途にして、スポーツドリンクを飲むか、スポーツドリンクがない場合は水を飲むがアスリートソルトを事前または事後にかみ砕いておくしかあるまい。
腹痛対策
汗や冷却ようにかぶった水がシャツに染みるわけだが、後半にこれが冷えて思わぬ腹痛を誘発することがあるとはせがわさんに聞いていた。対策は、あらかじめワセリンを腹に塗っておくということ。
実際には当日があまりにも晴れていたので「冷えて」腹痛を誘発するという実感がなく、ワセリンを塗るのを忘れてしまった。

燃料補給

車の燃料ではなく、自分の燃料(パワー)の補給。
○にぎりめし
普通にコンビニに売っているような大きさのにぎりめしを3個実家から持参。1個は09:30ころJRの中で喰い。残りは11時ちょっと前に一個、最後のひとつは荷物を預ける直前の11時半ころに喰った。
○パワージェル
主な目的はガス欠防止。決して腹がきつくなるとかいう性質のものではない。自分的には「バナナ」の方が腹に落ち着くので好き。道マラでもてっきり配置されていると思ったがtakutoさんの情報では「ないですね」とのことだった。バナナを持って走るのも憚られたのでパワージェルを2個ウエストポーチに入れておく。20、30kmで摂取予定。

ウエストポーチ
これは案外重要なアイテムだった。
中には上記に書き連ねた
  • 重曹一包
  • アスリートソルト20粒くらいをジップ袋に入れて持った
  • アミノバイタル二包
  • パワージェル2袋
を入れた。
これらを入れて走ってズレたり、揺れが気になるようなウエストポーチではストレスになるだけだろう。ストレスは単なるロスだ。

痛みの排除
以前書いたか記憶にないのだが、なぜか左手の人差し指の付け根の甲側と右手小指の付け根の甲側に痛みがあり、ギュゥッと手を握れない。
ランニングの時にギュゥッを手を握る必要はないのだが、軽くではあっても左右同じように握れないことにつながっていた。
ストレスなく、かつ、左右同じように握れるようにバンテリンをすり込んでおく。
(左足小指外側のことは前にも後にも書いたのでここでは割愛しておく)

レースペースを守るアイテム
レースペースはなんとなく頭に入った。
ペースを守り、持久力を発揮することが自分の生命線だから、どのアイテムが最適だろうか?
特にFa201にはオートラップ機能がついているので、後々のデータとしてはかなり貴重なものになる。データフェチとしてはデータが欲しい(笑)。
ペースの確認確認手段
ペースを確認する為のアイテムには心拍計である「S610i」は決定している。そもそも僕はトレーニング全般について心拍数基準論者だ(いや、論はないな。信仰者だ)。
僕は経験上なんとはなしにその人の全運動期間中の延べ心拍数は各競技ごとに定量なのではないか?と推測している(Web調べてもそのような論文に行き当たらないので、多分僕の推測は推測の域どころから妄想の域に達しているのだが:大笑)。
例えば、単純化の為に加速中の心拍数上昇期間はないものとし、スタートから指定の心拍数で走れると過程するが、最大心拍数180回/分のランナーが全力で1分間走った結果が1kmであるとして、そのランナーが心拍数90で2分走ると1kmに達するという関係だ。
こうした推測があるので、僕は別海の時の平均心拍数である157から、洞爺湖マラソンでは160前後の心拍数を目標にしてイーブンペース近似の結果を得た。そして、洞爺湖マラソンの平均心拍数は158であったことは「2008洞爺湖マラソン関係の記事」に書いた通りで、偶然にしてもおもしろいので今回も心拍数レベルであまり上下させることなく160近辺で走りきることを目標にした。
心拍数基準の速度は当日の体調、気象等の条件、コースによって変わるものなのだが、心拍数160は直近の経験では5:15/km相当の速度が期待できるので、走り切れれば間違いなくサブ4だと見込んでいた。
ここまでの計算(予測)があればFa201でのペース監視は意味がないばかりか、水に弱いアイテムをわざわざ水濡れの危険の高い(ほぼ100%なんだが)今回に使うのはかなりの経済的リスクを負うことになる。
また、道マラのコースは1kmごとに距離表示があるそうだから、S610iのLAP機能で実質問題ないので、予測されるリスクは回避するという判断基準の原則をつらぬきFa201は使わないことにした。

シューズについて
道マラのレースそのもののプランニングの中で最も頭が痛いのは左足小指外側の痛みとの関係でシューズ選びだった。
一応、現地に持って行ったシューズはAsiccsのGT-2130とNewBalanceのM800Aだった。それぞれのメリット、デメリット(予想されるリスクを含む)を下表の通りまとめてみた。
シューズ
メリット
デメリット
所見
GT-2130 Slim
幅等ジャストフィットの印象がある。
カーボンシートチューンを施してある。
安定性、衝撃吸収等には定評のある靴で、自分自身その通りだと思う。
延べ走行距離は200km程度と少なく、かかとの減りが少ないことから足首に掛かるねじれ等の負担がないことが予想される。
カーボンシートチューンを施したGT-2xxxシリーズをLSDでも愛用しているが、後半になっても違和感なく走れる靴だと思う。
一日当たりの最長距離は25kmで、それより長い距離での問題点は未知数。
この靴で左足小指外側が痛くなったこともある。
GT-2130の予測されるリスクの内、この靴自身に距離の信頼性はないという点については、GT-2xxxを愛用している身としては過去のシリーズ実績全般から全く不安を感じない。
期待される「効率」は3/1000と見積っている。
NB M800A
GT-2130に比べて、サイズ的にやや余裕がある。
安定性、衝撃吸収性には定評があり、この点について自分でもその通りだと思っている。
30km超のLSDでも履いたことがあり、フルマラソンでの使用に距離的不安はない。
延べ走行距離が約200kmと少なく、踵の減りが少ないことから足首に優しいと思われる。
最近履いていないが、左足小指外側が痛くなった経験はない。
若干踵がルーズに感じられる。
LSDで距離に対する不安はないが、後半になると靴底が妙に柔らかく感じられというか若干の違和感を感じる。
期待される「効率」はない。ややサイズに余裕があるのと、踵がルーズであることから喪失する「効率」は△2/1000と見込まれる。

問題は、小指の外側が痛くなる現象が「この靴で必ずおきる」とか「何キロ以上で必ず痛くなる」という法則がないということ。
したがって、GT-2130を履いてフルマラソンを走っても痛くならない可能性はある。また、M800Aで走っても痛くなる可能性を排除できない。予測されるリスクは事前に排除すべきだが、どちらを選択しても排除できない。
故に「リスク」という側面からはどちらを選んでも同じで、排除できないリスクは、事前にリスクを軽減させる対策を施すしか手はない。
リスク軽減対策は「靴下」の項目で行われている。足、指にディクトンスポーツをすり込んで摩擦による障害を軽減し、薄手の5本指の靴下を選択して靴との関係でわずかな余裕を生む配慮をし、転ばぬ先の杖ならぬ痛くなる前のバンテリンを塗っている。
以上から選択すべき靴は期待される「効率」の大きいGT-2130に決定した。
予測されるリスクを軽減する手段は尽くした。ここまでやれば未練も後悔もしないという手段を講じたと思う。(一部当日の判断の結果の末、または単なる忘れにより施さなかったものがあった)

2 コメント:

kenchan さんのコメント...

しかし、凄いボリュームで読み応え満点ですね!!早く続きが読みたいです!!

たしろ さんのコメント...

To:kenchanさん
わははは、どうですか、僕が本気汁を出して取り組んでいたことが分かるでしょう?
続編は間もなく公開です。