-絶え間なく鍛えた者だけに栄誉が訪れる-

2008-02-13

正しい、ヒールロックの履き方-私的理解-

久々にシューズマスターのブログを見た。

記事へのコメント欄も読んだのだが気になるコメントがあった。
僕の知っているヒールロックとは全く違うものだ。コメントをダイレクトに掲載していいものか迷ったので記事にリンクすることにした。気になるコメントはこの記事に付けられている。

多分、この方は雑誌にあったシューズの選び方とヒールロックでの履き方と混同して理解されているのではないかと思う。

別に僕は「ヒールロックでの履き方」の伝道師を気取るつもりではないけれど、僕の理解している「ヒールロックでの履き方」は次の通りだ。

とりあえず、準備として紐は全部外すかダラダラに緩めておいてよい。そして、前足部を乗せる高さ15~20cm程度の台があると良い(シューズのボックスとか、歩道の縁石とか公園の階段の石とか探せば結構ある)。

  1. シューズに足を入れ、足首を90°(くらい)に曲げた状態を作り。
  2. 踵で床をノックするように「コンコン」と2,3度やっておく(踵をシッカリとシューズの踵に自分の踵を合わせる)。
  3. 踵のフィットが抜けない(逃げない)ように、踵を床につけたまま、前足部を準備した台に載せる。
  4. この時、踵、足の人差し指、膝のラインが直線になるように注意する。
  5. 上記の状態で、シューズのハトメに紐を指側から通すが、とりあえず「ゆるゆる」の状態で紐を通すだけにしておく(締めない)。オーバーラップでも、アンダーラップでもパラレルでもなんでも良い。
  6. 一番足首側はダブルアイレットの方法で通しておく。
  7. 次に指側から紐を締めて行くが、紐を引っ張るように締め上げてはいけない。
  8. シューズの横の部分を靴底方から紐方向へ両手でたるみを取るようにしごいて寄せ上げる。
  9. するとハトメに通した紐が持ち上がるように緩むので、たるみを取った靴横が元に戻らない程度に紐で留める。
  10. 感覚的には紐で締めるのではない。寄せて、上げて、留める。
  11. これをハトメ一箇所当たり2、3度繰り返し靴横のたるみを取るように紐で留める。
  12. これをハトメの指側から順に足首方向へ締めて行くが、中足部は土踏まずの凹面があるところなのでたるみが出やすい。この部分は3、4度寄せて、上げて、留めるを繰り返した方がいいかもしれない。
  13. 最後にダブルアイレットで作ったループ部が一文字になるように上下にしごいて締め、紐を結ぶ。
というものだ。
上記の手順中6と13に「ダブルアイレット」というのがあるが、僕にはこれを文章で説明できるだけの能力がないので、詳細はシューズマスターのブログ左上方に「シューズの正しい履き方レポート」を無料でお願いできるようになっているので、そちらから請求してもらいたい。
このようにして履くと「踵のフィット感」が損なわれず、運動の過程で足が前部に動かない(中足のフィットがシッカリしている)から運動中に踵のフィット感が損なわれないので、いつまでもシッカリと足と靴の一体感が損なわれず、運動中に靴の性能を享受できる。又、ギューッと締めているわけではないので紐を締めすぎて痛くなることはない(痛いほど締めなくて良い)。のだと思う。

こうして書いてみると「良い靴」というのは
いつまでもシッカリと足と靴の一体感が損なわれず、運動中に靴の性能を享受できる靴。
ということになるが、こういう靴があれば誰も苦労はしないわけで、次善の策として「いつまでもシッカリと足と靴の一体感が損なわれず履ける靴。」を選ぶことになる。
その為には靴の「踵」が重要で、更にシューズの幅が合っていなければ「中足のサポート」(フィット)が得られないということなんだろうなぁと思った次第。

--20080214追記
今朝、シューズマスターのブログで僕のこの記事の紹介をいただいた。そればかりか「正しいシューズの履き方(ヒールロック)の過程を適格な日本語で表現していただきました。」との評価を頂いたので、少々いい気になってこのブログにこの記事のLINKを設けておき、閲覧しやすいようにしておこうと思う。

ただ、上記の本文にも書いたがこの記事だけでヒールロック法を実践するのではなく、ぜひともシューズマスターのブログ左上方から「シューズの正しい履き方レポート」を入手して欲しい。
配布されている「シューズの正しい履き方レポート」は写真付で分かりやすい。そして、僕の記事が「シューズの正しい履き方レポート」の理解を深める為の一助になればと思う。

--追記 20080215
この記事の閲覧件数が多い。
ヒールロックを試すとどんな事が分かるのかという感想を「ヒールロックの功罪」として書いた。
「出来ていない」ことを知るところから徐々に正しいヒールロックの掛け方が分かってくるものだと実感した経験を書いた。

4 コメント:

匿名 さんのコメント...

はじめまして
>多分、この方のこの方ことシューズマスターのブログにコメントしたT.Yといいます。
>寄せて、上げて、留める。
参考になりました。
これをやると、非常に履きやすい靴が出来上がります。
手間がかかるんで、紐を締めて靴を作り上げるって感じですね。
ありがとうございました。

たしろ さんのコメント...

To:T.Yさん
はじめまして。
僕も靴に対する不安や靴の履き方に対する不安があり、T.Yさんのお気持ちが良く分かりました。
シューズマスターは既に「ランニング革命」というDVD(有料)を発行しておりまして、本当はこれを見るのが一番分かりやすいです。ただ、有料となると敷居が高くなるというのが現実ですよね。
そこで、悩めるランナー仲間としてシューズマスターの意匠を侵害しない程度に「文字だけ」で手順を書かせていただいた次第です。

T.Yさんのお目にも留まり、参考にまでしていただき本当嬉しくおもっています。
お互い安全に末永くランニングライフを楽しみましょうね。

匿名 さんのコメント...

T.Yです。
紐の締め方(すみません間違いました。寄せて、上げて、留め方)だけでこれだけ変わるとは。
アンダーラップ・オーバーラップもいろいろやり、もとの紐も伸縮性がありすぎ踵がズレるような気がしてオーバルから平紐に替え、平紐も色が白じゃ気に食わないと万年筆のインクで薄青く染めました。
オーバーラップは面で締める感じですね。ふわっと上下にしまるような締め心地ですが上になにか乗っているような圧迫感がありますし、アンダーラップは線で締めているようで、全体が締まる感じで、アッパーがちょっと曲がりやすい気がします。はと目にかかる力の方向を考えるとオーバーラップとは逆に前後に締める感じなのかなと思います。
また、ダブルアイレットはやめました。履き口が締まりすぎる気がして。
今は結び目のテンションが下がらないように結び目を人差し指で留め、次に親指で留め、最後にまた人差し指で留めて結んでます。
もう紐だけでむちゃくちゃです。
やりすぎですね。

たしろ さんのコメント...

To:T.Yさん
なかなかご苦労なさっているようですね。
以前の締め方と発想が違うので、体(特に足)が感じる感じ方は違うということは僕も体験しています。
ただひとつ言えることは、一時の対処に一喜一憂するのではなく、冷静に評価しながら色々試されてみてはいかがでしょうか?