-絶え間なく鍛えた者だけに栄誉が訪れる-

2007-10-05

別海町パイロットマラソン ペース設定変更-業務連絡?-

ついこの間05:13のイーブンペースを目指すと書いた。

暇しているとろくなことを考えない。いろいろ検討した結果

0~30km を 05:09/km
30~ゴールを 05:23/km
完走タイム 3時間40分 を目標にします。
ということで、カナダさん「ついて来なさい」(笑)

05:13のイーブンペースを確かに書いてはいたが、30km以降のペースの落ち込みについてまるで考慮していなかった。
いや、考慮はしている。折り返し以降の「やや下り」のコースに過大な期待をしていた。
本当にそれで大丈夫なのか?という漠然とした不安があった。

そこで色々なランナーの過去のデータ(LAPタイム。特に30kmまでのペースと30km以降のペースダウンの関係)をWeb上で調べて見た。
個別のデータについて例示しないが、サンプリングしたランナーは走暦3年以上で別海町パイロットマラソンを3~4時間で完走したいわゆるサブ4ランナー5名(男:3、女:2)。

結論としては、
折り返し以降の下りであっても30km以降のペースは落ちる。
だ。(非常に常識的な結論)
ランナーごとレースごとにそれぞれランナーの体調はもちろん、レース中の大小問題、そのレースに対する思惑が違うのでペースダウンの程度については残念ながら不明である。
ただ、女性ランナーのペースダウンの度合いは男性ランナーのそれよりも小さい傾向が伺える。

せっかくデータを収集したので、別海町パイロットマラソンの30kmまでのペースと同じランナーが同じ年に行われた釧路湿原マラソンのタイムに着目して、釧路湿原マラソンの結果から別海町パイロットマラソンの完走タイムを予測する試みを行った。

得られたデータにより
  • 別海町パイロットマラソンの完走ペース(a)
  • 同レースの30kmまでのペース(b)
  • 同レースの30km以降のペース(c)
上記から(a)-(b)=A、(a)-(c)=B、(b)-(c)=Cの分布をそれぞれ把握、
  • 更に釧路湿原マラソンの完走ペース(d)
上記(b)-(d)=Dの分布をも把握してD’を仮定するものとする。

以上により僕の今年の釧路湿原マラソンの完走ペースから、別海町パイロットマラソンの30kmまでのペースを求め、さらにCによる仮定値C’を加えて「完走タイム」を算出、最終的にA,B,Cの分布状況と照らし合わせてその妥当性を検証してみた。

僕自身の釧路湿原マラソンの記録から
30kmまでは釧路湿原マラソンの平均ペース(e)+7secを仮定すると
=04:53/km(e)+7sec/km(D’;下記仮定値)=05:00/km(b')
で行き、
30km以降は05:00/km+23sec(C’;下記仮定値)=05:23/km(c')が想定ペースとなり、
完走タイムは(05:00/km×30km)+(05:23/km×12.195km)
=03:35:39 (05:07/km;(a'))
となる。したがって、僕のA’~C’は下表の通りとなり、全て分布範囲内にあり妥当性のある数字と言える。

項目分布帯域
仮定値
僕の値(e)の場合

3~7sec

05:07/km;(a')-05:00/km(b')=7sec

-7~-20sec
05:07/km;(a')-05:23/km(c')=-16sec

-7~-23sec23sec05:00/km;(b')-05:23/km(c')=-23sec

3~7sec
7sec


00:04:53/km



しかし、主観的評価(個人的な自信度(?))を行うとなるとかなりの疑問がある。

そもそも、釧路湿原マラソンは完走記にも書いたが「距離が短い」疑惑がある。Fr201の記録によれば約500mほど短いと思われるので、この距離を補正した(e'=00:04:57)で再検討すると
30kmまでは釧路湿原マラソンの平均ペース(e')+7secを過程すると
=04:57/km(e')+7sec/km(D’)=05:04/km(b')
で行き、
30km以降は05:04/km+23sec(C’)=05:27/km(c')が想定ペースとなり、
完走タイムは(05:04/km×30km)+(05:27/km×12.195km)
=03:38:28 (05:11/km;(a'))
が得られ、当初目標の3時間40分、05:13/kmに接近した実現可能な想定と判断できる。


以上の検討は釧路湿原マラソンと別海町パイロットマラソンの相関関係に基づく推測であり「30km以降のペースは落ちる」ことをも最大限に加味した実現可能な範囲にあるものと思われるが、撃沈覚悟で最初から突っ込んで行った釧路湿原マラソンでの自己記録をベースにしたものであり、やや説得力に欠ける。

やはり今回の別海町パイロットマラソンの目標設定をどのように達成するかは、まず完走目標タイムを定めて、イーブンペースを基本に後半の落ち込みを考慮した30kmまでの貯金を見積ったレースプランの設定が望ましい。

目標タイムは既に3時間40分と定めてあり、30kmまでの貯金を2分と見積もった場合のLAPタイムは下表の通りである。
目標タイム 3:40:00 Ave.Lap
30kmまでの 貯金タイム 0:02:00 0:05:13
km LAP SPLIT 左Time上昇率
5 0:05:09 0:25:44
10 0:05:09 0:51:28 100.000%
15 0:05:09 1:17:12 100.000%
20 0:05:09 1:42:57 100.000%
21.1 0:05:09 1:48:36 100.000%
25 0:05:09 2:08:41 100.000%
30 0:05:09 2:34:25 100.000%
35 0:05:23 3:01:18 104.481%
40 0:05:23 3:28:12 100.000%
42.2 0:05:23 3:40:00 100.000%

上記表から冒頭のA,B,C,Dの適合状態をチェックしてみると下記の通りになる。
前半の突っ込みを制御した遅めのペース設定となったためD項目が「×」となったが、他の項目は偏差中央値に近接した値となっており安定的なペース設定と評価できる。
また、単なる偶然と思われるが30km以降の05:23/kmは、先に推定した(e')から算出した場合の30km以降のペースと同じ値が得られた。
項目分布帯域
上記表及び(e')の場合
分布の適合性

3~7sec
05:13/km;(a)-05:09/km(b)=4sec

-7~-20sec
05:13/km;(a)-05:23/km(c)=-13sec

-7~-23sec05:09/km;(b)-05:23/km(c)=-14sec

3~7sec
05:09/km;(b)-04:57/km(e')=13sec×
いずれにせよ、「時間の貯金はスタミナの借金」の金言にさかわらない範囲で最初の30kmまでに約2分の貯金はしておいた方が良いと貯蓄王国の日本人として思う(笑)。

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