-絶え間なく鍛えた者だけに栄誉が訪れる-

2007-09-25

熊の巣窟からの生還

先の土曜日に某町の山奥(本当に山奥)の山林調査に行った。
山林自体はどうってことないのですが、そこへ通ずる道が問題なのです。そして、そこは羆の巣窟でもあり徒歩での行程は危険すぎます。

写真の中央部分に見えるのが「林道」です。林道とは名ばかりの「踏みシロ」(ワダチにすらなっていません)。この写真のあたりはまだ無理して見れば道に見えなくもないのですが....






左の写真はツルがゲート状になっている部分です。
対象はまだまだ先なので、このゲートをくぐって行く必要があるのですが、くぐるには少々小さなゲート。
鉈とチェーンソーでこれを破断。奥へと

そして、また奥へと行きます。




どんだけスンゴイところか、左の写真で想像してください。
車はハイラックスですが、車高の半分くらいは下草で隠れ、上からは鬱蒼とした木々の枝葉が覆いかぶさってきます。
「道」が見えますか?
涙に霞んで僕には見えません。
とにかく整備済みの林道から枝道となるこのような道?を9km奥に入るワケです。

で、ここでなにを調べたかというと、ある土地の地上に生育する樹種(今回は植林されている人工林なのですが)と胸高の幹径、樹高などです。
賢明な読者の方なら「この山林のどこに植林(人工林)があるんだ?」と思われるでしょうね。

でも、上記の写真に写っている全てのところは嘗ては(40年くらい前)立派な植林地だったのです。
今回調査した樹木は主に「えんじゅ」「白樺」でしたが、通常期待される成長の35%相当でした。
手入れ(間引き、枝払い、下草刈りなど)をせずに放置するとこんな風になっちゃいます。
20年くらい前までは間引や払われた枝は、割り箸や爪楊枝などの加工物として市場に流通していました。犠牲となった手間や樹木はわずかではありますが「換金」されることにより手入れの行き届いた山林となり、残された樹木の成長の一助となるのです。
植林された樹木のライフサイクルが変化することは人間の経済活動のサイクルにも変化を及ぼします。いくばくかのお金も手に入らない現状で林業従事者は激減しており、それは農業従事者よりも深刻です。さらに林業は長い期間の自然が相手ですから、その従事者の減少は自然と向き合って生活してきた「経験と知恵」の承継者も減少しています。もう、旧来の林業活動の再開が危ぶまれるところまで林業従事者は減少しているのではないでしょうか。

「マイ箸」を使おう!など資源保護だとか、エコロジーだとかの聞こえの良い風潮が蔓延していますが、世の中には消費して使い捨てても良い資源があることも忘れないで欲しいと思います。
フシがあろうが、少々曲がっていようが森林育成の為に払われた加工物(割り箸など)を消費することは、結果として、樹木の育成の一助となり、質の良い豊かなものとなる一面もあるのです。
どこかの国で加工され、どんな漂白剤や防腐剤が使われたか分からない「綺麗な割り箸」と比べてどちらが健康的で資源保護に有益で、エコロジーなのでしょうかね。

で、羆の巣窟という情報ではありましたが、幸いにも彼らに遭遇することはありませんでした(めでたし、めでたし)

2 コメント:

おやぢ さんのコメント...

胸高の幹径や樹高の調査も仕事でするんですね。仕事の内容幅広いですね。
私も学生時代、実習で胸高の幹径や樹高の調査をしましたよ。
清川の防風林とかタシロさんが調査しているところに比べると林とも呼べないような所でしたが。

たしろ さんのコメント...

To:おやぢさん
おおお、経験者がいましたか!(笑)
まぁ、森林とか森とか林とかいうレベルじゃないですね。
むしろ、ジャングル?
横に熊が居ても気が付きません。
上から蛇が落ちてきても不思議じゃないところでした(笑ごとじゃないけど)。