-絶え間なく鍛えた者だけに栄誉が訪れる-

2009-01-13

練習の強度について-リディアード式のエッセンシャル-

僕は「eA式マラソン走力UPトレーニング」という本を買ったのは前に書いた。

正直、僕が今やっているトレーニングメニューはこの本に書かれている順番でいうところの「準備期」のものではない。
積極的に逆らうつもりでそうしているワケでもないのだが、本に書かれている通りに「準備期」の手順を踏む前に一段スピードアップトレをしておきたかった。それは多分、昨シーズンまっとうなスピードトレというのに取り組んでいなかったという反省が頭から離れないからだろう。

ここ3ヶ月間の僕の思っている大雑把なトレーニング計画としては、昨年10~12月を本で言うところの「準備期」「走り込み準備期」「走り込み期」ととらえ、この1月は「プレ仕上げ期」、2月を「仕上げ期」、3月を「調整期」として3月22日の白糠ロードレースでその成果を試そうというものだ。
この期間で昨シーズン末よりスピードを1ステップアップしておき、4月から10月の別海町パイロットマラソンに向けて「eA式マラソン走力UPトレーニング」を実践してみようという気の遠くなるような長期にわたる計画だったりする。

トレーニングの個別的なメニューというか、そういうものは漠然とは整理できているのだが、日々のトレーニングの強度(質、量など)と次のステップへ進む際のマイルストーン(道標:これが出来たら次はこれ。というような指標)が良く分からないというのが、現在の素直な感想だ。

強度についてはJogNoteで連載されている鍋倉准教授の楽しく走ってステップアップ講座にあった「長距離走でもスピードが鍛えられる」という3部作によるリディアード式のエッセンスを参考にしてみようかと思っている。(僕はリディアードのランニングバイブルを読んでいないのだが、これがそのエッセンスだと理解する。)

僕が注目した部分を下記にメモしておく。

すなわち、長距離走をすることによって、持久筋(遅筋線維:赤筋と呼ぶこともある)のグリコーゲンが減少します。すると、それを補うために本来は強い運動に使われる速筋(速筋線維:白筋と呼ぶこともある)が動員されることになります。このため、長距離走でも、強い運動(スピード)に必要な筋が鍛えられることになります。

ただし、脂質が主としたエネルギー源となるようなゆっくり過ぎる速度(60%以下)、持久筋のグリコーゲン枯渇が起こらない短時間(60分以下)のランニングではこのような現象は起こりにくいので、グリコーゲンの使われるようなペースで、ある程度の長時間走ることが重要です。
運動強度60~80%というのは思ったよりも体感的に低い強度ではあるが、1時間以上継続することによってスピードを養成する効果がある。と理解することにする。
1960年代に提唱されたトレーニング法なので、ここにある運動生理学的な話が約50年を経た現在でも妥当するのかは分からないが、他に明確な指標を探し出すことができなかった。
それでも、リディアード式は実績が裏付けるスタンダードな理論なんだと思うことにした。
また、いつも同じ強度で練習していてもダメらしいので、60%強度なら時間を長く、80%強度なら時間を短くする等メリハリを付ける工夫も必要だ。

第2部に書かれているヒルトレーニング(坂トレ)は1時間程度、週3回くらいの実施らしい。そして、週に1度はLSDをもこなす必要がある。
なんか、身体が壊れそうな予感がしなくもないが、こういうような内容を1週間でこなすのは僕には無理なので、10日~2週間のスパンで考えてみようかと思っている。

自分の能力に合わせてトレーニングのメニューを考えるのは案外難しい。
リディアード式もeA式も「無理するな」と書いている。そもそも、どこから先が無理の領域なのか分からない。eA式では「あと2,3本とか。あと30分くらいできる」という余力を残せと書いているが、なんというか、今までの練習はM度のレベルアップの為の練習という側面がどっかにあり、短期的になら少々の無理は我慢できる身体になってしまっている(大笑)。
なので、60%で1時間半、80%で1時間...など具体的な数字はかなり助かる。

偶然か?-心拍数156の妥当性-」や昨年の洞爺湖マラソン、北海道マラソンの経験から僕の場合の強度80%と言えばフルマラソンのレースペースに匹敵する。
つまり、フルマラソンのペースで1時間のランニングは思ったよりも余力のあるペースだということが想像できる。さらにこれと比較して60%で1時間半であってもその強度は相当に余力のあるペースとなると思う。

eA式には「遅く走るには技術が必要だ」と書かれている。60~80%強度のランニングはもの足りないかもしれないが、運動生理学的に「速筋線維」の強化に繋がって、技術が身について、余力のある練習ができるなら万々歳だと思って取り組んでみようと思う(笑)。

ところで、僕とは無縁な話だが、リディアード式は週間160km程度走ることになるらしい。
この量をこなせるのは十勝ではしなそばさん、釧路でsakaさんぐらいが可能性がありそうだと思ったり思わなかったり...

3 コメント:

saka さんのコメント...

週間160キロ!?驚
20k×7日=140kでも足りない・・

私には無理です・笑
しなそばさんにパス!

実は、たしろさん カナダさんが仕入れたと言うことで、昨日私も本買っちゃいました。

で、さらっと見たところ、洞爺湖から逆算すると準備期間みたいな感じになるんですが、既に準備は整っている(笑)ので今月来月はとにかく走り込んでみようと思っていますが、如何に!

たしろ さんのコメント...

To:sakaさん
なるほど...ちょっと無理ですか(笑)
というくらい苛酷なトレーニングなんですね(リディアード式は)。

eA式は具体的に書かれているように見えますが、実は案外抽象的で困る部分もあるように思います。

既に準備は整っているとのこと。確かにsakaさんの場合は既に仕上がっている感がなくもないので、逆に難しそうですね。
洞爺湖にはバッチリ調整できるようにガンバですよ!

nobby415 さんのコメント...

1年半も昔のコメントを掘り出してスミマセンが、鍋倉先生のページに出ていたピーター・スネル博士を日本に連れてきた張本人の橋爪です。 『リディアード』を日本語で検索していたらこのページが出てきました。

リディアードのトレーニングは、とかくエリートだけのもので、一般ランナーには無理だ、と思われがちです。 週に160キロも走ると聞かされたらそう思うのも当然かもしれません。 しかし、小松美冬さんが訳した新しい(と言っても1992年ころに出たはずですが)『リディアードのランニング・バイブル』を読むと、週単位で距離を追うのではなく、時間中心のトレーニングにかわっているのがわかるはずです。 つまり、月曜:16キロ、火曜:25キロ、水曜:20キロ…というのではなく、月曜:1時間、火曜:1時間半、水曜:1時間…というふうになっています。 これは、距離だけを追っていると、まだ体力が充分についていずに、16キロは走るのに1時間半ちかくかかってしまう人は、走りこみをやりすぎる、ということに気付いたからです。 走るスピードを気にせずに、1時間、あるいは1時間半、と走っていると、心理的にもプレッシャーがかからず、しかも、生理学的な発達、つまりミトコンドリアの発達とか、毛細血管の発達などは、速いランナーと同じくらいの発達が得られる、ということがわかっています。 

最近は、アメリカでもガーミン、GPSなどで、事細かに距離やペースを測ってしまう傾向にあるようですが、そんなものは気にせずに、1時間なら1時間、自分の体力にあったスピードで走るようにしてください。

ちなみに、エリートのみの練習方と思われがちのリディアードですが、『ジョギング』の父でもある、ということをご存知でしょうか? ちょうど50年前、ローマ五輪で、教え子のスネルとハルバーグが金メダルをとったその2年後、オークランドで、世界初のジョギングのクラブを始めたのが、誰あろうリディアードでした。 最年少が50歳、最年長が76歳というオジン組20人、初日には200mも続けて走れなかった連中が、8ヶ月後には全員が30キロを走っていた、という偉業を成し遂げたのも誰あろう、リデリアードだったのです。 ですから、数字を追いかけるのではなく、その基礎となる『原理』を理解することによって、マイルを4分で走るエリートから、マラソンを4時間で走る一般市民ランナーまで、全てに応用することが可能です。 

もっと興味のある方は、www.lydiardfoundation.org まで。