-絶え間なく鍛えた者だけに栄誉が訪れる-

2007-11-06

靴底診断の結果

11/2の記事で「靴底診断」を依頼する(した)ことは書いた。
今朝、シューズマスターから返事が来た。今年の春先に一度診断してもらっていて間もない状態であるにもかかわらず丁寧にお返事を頂戴した。また、今後のトレーニンへのアドバイスも頂戴した。
ランナーの練習の成果が早く知りたいという性質(気持ち)を理解していただいている証拠だと思う(信頼するに足りる職人であると思う)。

たかが半年でナニが変わるということでもない(マスターの口癖だが人間にとっての1mmの変化は大きな変化)にも関わらず丁寧に診断、ご教授いただき本当に感謝せずにはいられない。


で、その内容をメモ。
まず、僕からのお願いのメールの要旨を抜粋する。
--ここから
今回の診断を参考に「癖」「バランス」の良くない傾向とその修正方法のご助言を頂戴し、来年3月から
のロードレースシーズンに向けてコツコツと努力したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

NB M800Vは25.5、EEサイズ。
フラットソール云々の関係ではなく「上爪」対策として試してみま

した。
足長が小さかったみたいで左足人差し指の先が当たっています(20kmくらいまではまるで気にならないのですが、それ以上だと痛くなっています)
この靴での延べ走行距離は約260kmです。
主に速めのJog(というか、少し抑えたペース走)で使っています。



GT-2110はシューズマスターのところでお願いした26
.0でカーボンシート入りです。
この靴での延べ走行距離は約450kmです。
ゆっくりJogはもちろんですが、フルマラソンのレースで使いました。


この1年間で自分の足、脚で自覚できたことは
・この春マスターから踵と拇指球での2点支持について指摘を受け、日常生活での歩きの中で拇指球と小指球を結ぶ線を踏むような意識を持つようにしましたが、Jogの時にもこれを意識すればよかったかもしれません。
・左足は外側に倒れようとしやすい(バランスが崩れやすい)ような気がします。
・疲れてくると左足小指の付け根付近の外側が痛むようになりました。小指は自分でも見ても結構内反しているように見えます。
・疲れてくると右膝の外側が痛むことが多くなった。
・靴のつま先部の減りですが、左はソール先端の中央部に減りが見られますが、右は中央部より外側に減りが見られます。
です。

--ここまで
これに対する診断結果というか、マスターの所見なのだが、恥ずかしながら正直に書かねばならないが、要は「そんなに早く結果はでないよ」ということと「対処法では木を見て森を見ずになるよ」というようなことをやんわりと教えてもらった。
前者は総じてランナーの皆さんは自己管理に優れており非常に几帳面な一面をお持ちです。さらに強い向上心を満足させる為の結果を望みます。
これはスポーツマンにとって当然のことかもしれませんが、得てして早期の結果を期待してしまいます。
いつもブログで書いていますが1%の変化は人間にとって大きな変化なんですね。

つまり、僕が半年後に定期検診代わりにお願いしたのは「ランナーの心情としては理解できるけど、そう変わらないものだよ」ということ。


後者は例えばアーチが落ちている方の場合、アーチを保つ為にタオルギャザーをします。決して間違いではないんですがボディバランスを考えた時、果たして足底筋が弱いからアーチが落ちると考えるのは如何なものかと思います。
つまり上体のアンバランス又は筋肉の弱さや片寄・緊張などの負を最後に清算しているのが足なんです。当然、過負荷がかかります。

2点バランスを気にして、3点バランスを意識した足の動き(体重移動)に気をつけていた(すなわち対処法を行っていた)僕に、「足の話だけど、原因が足にあるわけではないよ」良いボディーバランスというのは「如何に「無意識」にできるだけ多くの筋肉を稼働できるか!」ってことですよ。

と諭すように教えていただいた。
さて、本題の診断結果は下記の通りだった。
--ここから抜粋
靴底の写真を拝見いたしましたが、それほど気になる差異はありませんでした。
インソールには左足がブレーキになっている痕跡がありますが、これはある程度仕方がありません。
何故ならたしろさんの場合、一般の方より強い脚力をお持ちですので、どうしてもその脚力にたよってしまう傾向にあります。

つまり「あおり動作」です。

ですから2点支持を意識的に変えようとすると余計にあおり動作が大きくなり各脚関節に負担が出てきてしまいます。

如何に「無意識」にできるだけ多くの筋肉を稼働できるか!

これがポイントになります。

現在、練習の中心はジョグだと思いますが、このジョグの目的をスピード変化で分けてみてください。
例えば、
①積極的なLSD
これは意識的にピッチを狭くしてスピードを抑えた走りです。(疲れている時にストライドでゆっくり走ると悪い癖がつきます)
②ショートピッチのシャトルラン
以前にもお話したかもしれませんが、速いピッチで20~30mを走り、帰りは後ろ走りで帰って来てください。
ポイントは切り替え時にその場足踏みを入れることです。
これによって「あおり」を入れる暇を与えず左右均等の負荷を掛けられます。
また「後ろ走り」で背中に意識的な緊張が入り、それによって背中の血管収縮が起こり血流がよくなります。つまり背中から大腰筋の過緊張がほぐれます。
これによって左足の緊張が取れれば右足の負担、つまり「あおり」が少なくなります。

左足ブレーキ→小指の痛み
右膝の痛み→あおり運動による負担

この連動性をご理解いただければ答えは意外と簡単なことで出てきます。

勿論、サポートするシューズが悪ければ結果は伴いません。
--ここまで

ふむ、僕は「なんとなく分かった気になっている」ぞ。
ここまで具体的に教えてもらったので、このオフはジックリと取り組むことにしよう。
(「あおり」の意味が良く分からないので質問をシューズマスターにメールしたのは言うまでもない。)

--追記
「あおり」についてお返事をいただいたのでメモしておく。
「あおり動作」につてご説明申し上げます。
いつも例に挙げるのですが、野球の投手がより遠くへボールを投げる動作を思い浮かべてみてください。
「振りかぶり」ますよね。
これと同じです。
つまりたしろさんの場合、無意識に強い脚力に頼ってしまい利き足である右足を外側に倒して力を出そうとしています。勿論、体はバランスを取ろうとして膝を中心に雑巾を絞るように捻じれが発生します。(右膝の痛みがこれで発生します。)
逆に軸足である左足は常に着地時の衝撃を受けている為、硬直してしまい棒のように固くなっています。
その状態で蹴りだしをしてもブレーキになるだけで十分な推進力が得られません。(ここで小指の圧迫が発生します)

次に起こる現象は?
さらに力足である右足が頑張ろうとするのです。
この悪循環による悲鳴が現在の痛みです。

痛みは信号です。
--ここまで

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