-絶え間なく鍛えた者だけに栄誉が訪れる-

2008-05-27

フルマラソンは恐ろしい-カナダさんの記録を見て-

カナダさんが洞爺湖マラソンの完走記を書き始めた。タイムは3時間45分30秒だそうだ。
やっぱり、僕がゴール前で抜いたのはカナダさんだったようだ。
あまり他人のことはとやかく書くのはどうかと思ったのだが、フルマラソンの怖さがあるように思えたのでメモとして書いておく。

カナダさんは3時間半狙いで5分/kmペースを目標にしていた。
ブログに掲載されているLAPタイムを見る限り、その素晴らしい走りは35km、いや36kmまで順調に推移していた。
36kmの通過タイムは、ブログに掲載されているLAPタイムを累計して計算したところ2:59:54。僕は3:10:44だからおよそ11分もの差があった。
距離にして2km以上だ。カナダさんの残りの距離は約6km、僕は2km後方の8km地点にいたことになる。

(カナダさんの名誉の為にあえて書くが、そんな状況でも僕が追いついたという事実は確かにある。しかし、それはタマタマそうなっただけのことで、「うさぎと亀」の話の亀の如く僕の勤勉かつ計画的な走りが最終的には優れているんだ。ということを書きたいわけではない。そもそも、僕は勤勉かつ計画的に走っていたワケじゃない)
その後、カナダさんはいわゆる「35キロの壁」と38km、40~41kmの上りのダブルパンチでどうすることもできなくなったようにペースが落ちてしまっている。
フルマラソンを走ったことがある人は、誰もがこういう経験があるのではないと思う。でも、悲しいことにこれを乗り越えなければゴールまでたどり着けない。

そういえば、今回の洞爺湖マラソンの前日に二人で風呂に入りながら、フルマラソンって血の滲む思いで数秒、数秒と貯金して目標達成に向けて頑張るけど、吐き出す時は一遍に「パー」だよね。と話した。
今回のカナダさんは、僕との差を貯金に例えれば36kmまでに約11分の貯金をしたけれど、残り6km(貯金してきた距離の1/6)で全て使い切ってしまったことになる。

僕はたまたま今回の洞爺湖マラソンで目立った壁に当たることなくゴールすることが出来たワケだが、カナダさんのブログの昨年の記事に興味深いことが書かれていたので、JogNoteの記録も参照しつつ、僕との比較表を作ってみたのでメモしておきたい。

カナダ
たしろ
冬季間の練習
LSD中心の練習。練習回数よりも長距離走がメイン。
同左(カナダさんをマネていた)
本番前のロング走
一週間前に34km走でへろへろになり自信喪失。
3週間前にフル記録会で35km以降走れずヘロヘロになり40km
直前期
JogNoteによれば「走る」よりも休足を重視した。
疲労がひどく走れず、走れない不安を抱えつつも疲労取りに重点を置いた。
本番での目標。
前年の経験と34km走の反省から希望的な目標ではなく、現実的な目標を設定、セーブした走り(ひとり旅)に徹した。
前年別海とフル記録会の反省と直前期の疲労感に対する不安から、特に目標は定めず、無理のない心拍数でイーブンペースを目指した。
道中の経過
押えた走りでも、経過タイム的には前年とほぼ同等のタイムであったが余裕度が違った。
無理なく走れ、結果的に別海を上回ったペースで経過し、余裕があった。

「もうだめだ」の絶望感を抱く「壁」はなかった。
ペースは確かに落ちてはいたが「もう走れない」と思うような「壁」はなかった。
ゴール前
タイムはともかく、ペースアップして走るという気持ちがあり、体もそれに呼応していた。
同左
と、去年のカナダさんと今年の僕は、かなり類似点が多いように思う。
  1. 冬季間はしっかりと長距離に慣れる?ところまで走ったこと。
  2. トライアルに失敗していること。
  3. 直前一週間は休足がほとんどだったこと。
  4. トライアルの失敗による反省から自制した走りをしたこと。(しかし、結果的にはタイム自体は自制していなく、自制しようという気持ちで走っていたに過ぎない)
  5. 本番では結果的に壁らしい「壁」に当たらなかったこと。
という共通点は面白いと思った。
フルマラソンの距離を練習でそうそう走る機会のない自分にとっては「こうなれば、こうなる」というような法則を見つけ出すのは困難だ。

しかし、上記の共通点から教訓を学びとろうとするならば、
  • 長距離走はペース不問で走っておけ(壁を体験しておけ)
  • 休むべきはしっかり休み(興奮で疲労度が自覚できない場合がある)
  • 自分を過信することなく(トライアルの失敗で鼻が折れた)
  • 壁を怖れつつ、冷静に走れ
ば、案外「壁」は低いものになるのかもしれない。

僕は、いわゆる「壁」を「根性で克服できる」とは思っていない。
御しようの無いのが壁ならば根性でなんとかなるような簡単な話じゃない。心は折れるものだ。
小さな抵抗を繰り返しつつ、練習するしかない気がする。

ぶち当たる壁の高さはその時々だけれど、フルマラソンのゴールの栄誉はこれを乗り越えた人に許される特別なゴールなのだと思う。

4 コメント:

カナダ さんのコメント...

ブログを見た瞬間笑ってしまいました。私の記録を見て分析していただけるなんて本当に光栄です。後半の落ち込みはすばらしいくらいに落ちました。本当に申し訳ありません。不甲斐ない自分にここ数日萎えています。

しかし、萎えてばかりもいられませんので、課題を摘出し、対策を講ずるべく課題を考えています。まあ、課題はそのうちに・・・。

たしろ さんのコメント...

To:カナダさん
分析という大袈裟なものではありません。
どっちかというとカナダさんのチャレンジに僕は感動しました。36kmまでは見事だったじゃないですか。
あと6kmが遠い。練習なら30分ちょっとで走れるのに、そうはならなかった。なんともできなかった悔しさが分かります。
僕にはそういうチャレンジをする勇気がありませんでした。直前に痛い目にあっているのが大きな要因だったと思います。
そんな僕が大きな壁に当たることなくゴールできたことについて考えてみた。という感じです。
僕もこれからスピード強化をして、釧路で高速バトル(去年より)しましょう。

吉田 さんのコメント...

こんにちは

今日は休みだったので、初めて妻と一緒に走ってきました。今日も江戸川の土手を走りましたが、一人のときとは違った爽快な気分でした。さて、たしろさんの最後の文章ですが、すごく納得させられるものがあります。これはゴールを迎えた人でないとわかりませんね。この達成感がたまらなくて私はマラソンにはまってしまいました。今日の14kmを足すと、今月はついに200kmを走破しました。昔の自分でしたら考えられないことであります。これからは暑くなってきます。お互い無理をせずに頑張りましょうね。

たしろ さんのコメント...

To:吉田さん
ご夫婦でJog、お疲れ様でした。ご夫婦で楽しむ時間を共有できるというは良いですね。うちの家内はJogはしませんので、楽しさ共有ができません。とても羨ましく思います。
ああ、でも家内も散歩ならするのでウォーキングを一緒にすれば良いんだな(今、気が付きました:笑)。

さて、200km走破おめでとうございます。しかし、これはひとつの通過点で、時期に300kmを目指すようになりますよ(笑)。
いつ走ることをやめても誰にも迷惑のかからない市民ランナーとしては、ゴールすることだけが勲章なんだろうと思っています。
そして、フルマラソンの厳しさは経験したものでなければ分からないものだとも思います。
そう考えるとやはり「特別なもの」としか言いようがないのかなと思います。
北海道はまだまだ寒い日もあるのですが、6月になると暑い日も増えて来ます。仰るとおり、ちょっと無理はするかもしれませんが(笑)、無理せず頑張りたいと思います。